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2008年に土木学会選奨土木遺産に認定されたよ
2008年に土木学会選奨土木遺産に認定されたよ

開通の計画が立ったものの、なんらかの理由によって工事が中止され、そのまま放置された路線を未成線と呼びます。島根県にある今福線もその1つで、1933年から1940年にかけて建設されたものの、戦争により工事が中断、放置されてしまいました。

現存するアーチ橋は立派で美しく、数ある未成線の中でもわりと有名なスポットだと思います。実際に現地でこの今福線を見てきました。また、この今福線の悲劇の歴史も併せて紹介します。

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幻の広浜鉄道

広浜鉄道路線図
多分こんな感じ

瀬戸内海に面する広島。そして日本海に面する島根県の浜田。この2つを結ぶ鉄道の建設は、明治時代から人々の願いだったそうです。そしていよいよ「広浜(こうひん)鉄道」の建設が1933年に始まり、1940年には浜田(現下府駅)から石見今福をつなぐ15kmの路線がほとんど完成しました。

有福第三トンネルと橋脚2基
有福第三トンネルと橋脚2基

しかし冒頭の通り、戦争に進む中で工事が中断されてしまいます。その後復活することはなく、作りかけの橋脚やトンネルがそのまま残っています。

今福線のシンボル、アーチ橋群

見えてきた4連アーチ橋
見えてきた4連アーチ橋

その広浜鉄道の遺構の中でも有名なのがアーチ橋群です。

コンクリート製の橋が美しい
コンクリート製の橋が美しい

まずこちらが4連アーチ橋。当時は鉄をたくさん使うことができなかったので、このようなコンクリートのアーチ橋となったようです。逆にイイんだけどね。

そこから先は闇の中
そこから先は闇の中

4連アーチ橋を渡ると、もう1つ小さなアーチがありました。しかしその先はもう藪の中です。

5連アーチは生活の一部に
5連アーチは生活の一部に

今度は5連アーチ橋です。左2箇所は随分窮屈そうですが、5連は5連。

現役復帰は良かったけどありがたみは薄い
現役復帰は良かったけどありがたみは薄い

このアーチ橋、現役の道路として転用されています。いつから道路に転用されたのか知りませんが、無用の長物だったものが数十年経って現役復帰ってのはドラマがあります。

今福線は2度死ぬ

奥の橋脚が丸いのは水の流れの影響を抑えるためさ
奥の橋脚が丸いのは水の流れの影響を抑えるためさ

一度は放置された今伏線でしたが、1980年に今度は正真正銘浜田駅を起点とした新しいルートで、再び広島まで鉄道をつなげる計画ができました。

今福第三トンネル

しかしそれもまた国鉄の財政難を受けて頓挫。結局2度の計画はどちらも停止され、今福線は実現しませんでした。今回私は今福線の旧線のみ見てきたので、こちらの新線に関する画像はありません。

今福第一トンネル

途中で旧線と新線が交差するポイントがあります。つまり未成線と未成線の交差であり、めちゃくちゃ貴重なんですが、そこを見逃したわけです。もっとちゃんと事前調査しておくんだった。

こんな感じに南北を縦断できるはずだった
こんな感じに南北を縦断できるはずだった

なお、今福線の新線は三段峡駅まで伸び、三段峡駅で現在のJR可部線と連結する予定でした。このJR可部線もあき亀山駅から三段峡駅までが廃止されてしまいました。明治の悲願も今では無用の長物ですな。

この記事の撮影機材
カメラ1:α7C
カメラ2:Pixel 6 Pro

名古屋にもある大規模な未成線跡

愛知県名古屋市といえば、かなり大きな大都市。そんな街中にも、南方貨物線と呼ばれる大規模な未成線があります。その一部は施設や建物の屋根代わりに使われていて、なかなか見応えがあります。辿ってみるとその未成線の活用事例が色々と見られて、なかなか面白いので名古屋市民はどうぞやってみてください笑