道路から見える磨崖仏
大分県は、磨崖仏(まがいぶつ)いっぱいある。
磨崖仏というのは、崖なんかの自然の岩壁に直接彫られた仏像のこと。大分は加工しやすい地質らしく、県内の至る所に立派な磨崖仏が残っています。
この記事では、そんな大分県にある「瑞巌寺の磨崖仏」を訪れた際の記録です。圧倒的な迫力!というわけではありませんが、藤の花の天井と、あることで人気の童子像が印象的な、雰囲気の良い場所でした。
磨崖仏を覆う、壮大な「藤の天井」
頭上にあるのはおそらく藤の花
駐車場に車を停めて、まず目に飛び込んでくるのが、磨崖仏全体を覆うように組まれた支柱。おそらく藤の花だと思うんですが、この支柱にツルが張り巡らされて、壮大な自然の天井が形成されています。
花のシーズンに訪れたら、美しい光景が広がるんでしょうね。
鎌倉・室町時代からのお出まし。瑞巌寺の磨崖仏
崖にへばりつくお堂
自然の天井をくぐると、磨崖仏を守るようにお堂が建てられています。その奥の岩壁に、5体の仏像が彫られていました。
まるで壁画のように
向かって右から、多聞天、童子、不動明王、童子、増長天の並びとのこと。
よく消失しなかったよね
一番左の増長天は、風化が進んでいるのか少し分かりにくかったですが、中央の不動明王を中心に、立派なお姿で残っています。
おねだり小僧
この磨崖仏で、ひときわ私の目を引いたのが、不動明王の右脇にいる童子(矜羯羅童子:こんがらどうじ)です。この可愛いおねだりポーズが良いです。1,000年近い時を超えて、おねだりし続けているわけですね。

まとめ:派手さはないが良い雰囲気
普通のお寺とはちょっと違うんだよ
というわけで、瑞巌寺の磨崖仏。正直、大分にある他の巨大な磨崖仏と比較すると、規模は小さく、「ふーん」という感じは否めません。
しかし、藤の天井が作り出す独特の空間と、おねだりポーズの童子。そして何より、静かで穏やかな空気感。
派手さはありませんが、なんだかんだで「来てよかったな」と思える、不思議な魅力のある場所でした。
薄っぺらい感想でごめんな!
不気味な磨崖仏
磨崖仏、中にはすんごい古いものもあります。そしてすんごい古いものはやっぱりちょっと拙かったり、若干意味がわからなくて、不気味な印象を受けることもあります。
千葉県にある岩谷観音堂もそんな不気味な磨崖仏の1つ。奈良時代のものということで、もはやもう何年前かも分からないのですが、そんな昔の仏像をペロッと見ることができます。…不気味にね!