画像引用元:楽天モバイル
私が楽天モバイルと契約したのは2020年の4月。その頃は正式リリース前で、テストユーザーとして利用者を募っていた時代です。それから1年無料キャンペーンで利用者を大幅に増やし、携帯業界に旋風を起こしました。
そんな楽天モバイルは、過去何度かプラン詳細の変更があり、現在はバージョン7です。これまで使ってきた感想も踏まえて、最新プランの解説や、注意点を紹介していきます。
今ならRakuten Hand 5Gが1円!
目次(もくじ)
楽天モバイルのプラン「UN-LIMIT Ⅶ」を解説
楽天モバイルの料金プランは「UN-LIMIT」と言います。冒頭の通り、現在はバージョン7に至りました。このプランについて解説していきます。
楽天回線エリアではデータ通信無制限
楽天モバイルには楽天回線とパートナー回線の2つの回線があります。基本的には楽天回線エリア内ですが、山間部など一部エリアではパートナー回線になります。
- 楽天回線:楽天独自の通信回線。この回線ではデータ通信が無制限
- パートナー回線:auの通信回線。この回線では月々5GBまで利用可能

項目 | 楽天回線エリア | パートナー回線エリア |
---|---|---|
対象地域 | ほとんどの都市圏 | 山間部や地方地域 |
データ容量 | 無制限 | 5GB/月 |
ギガを使い果たした場合 | 無制限 | 最大1Mbpsで継続利用可能 |
データ繰越 | 無制限 | 不可 |
このように、回線の種類(利用するエリア)によって使えるデータ容量の上限が異なります。なお、回線エリアの対象地域は下記エリアマップから確認できます。
【エリアマップ】通信・エリア | 楽天モバイル

ちなみに楽天回線エリア外の人は月々5GBまでしか使えないんですが、一応ギガを使い切った後でも最大1Mbpsで通信できます。動画を高画質で見る分にはきついと思いますけど、SNS見るくらいならまぁちょっとストレス溜まるけど見れるかなぁという感じ。なお余ったギガは翌日に繰り越すことはできません。地味に注意。
また、キャリアだけあって回線速度に関しては不満はありません。スピードテストをしてみると楽天回線でもパートナー回線でも格安SIMよりも高い数値が出ます。
一方で不満が残るのは電波の強度。ビルの内部などに入り込むとスムーズに通信できないこともあります。

- 楽天モバイルはエリアによって回線の種類が異なり、データ容量の上限も異なる
- 楽天回線、パートナー回線どちらも通信速度に不満なし
- ビル内部など奥まったところではつながりにくい印象あり
楽天回線とパートナー回線を合計した使用量で料金が決まる:
ちなみに月々の料金は楽天回線、パートナー回線両方のデータ使用量で料金が決まります。例えば楽天回線で1GB、パートナー回線で2GB使えば、その月のデータ使用量は3GBとなり、料金は1,078円(税込)です。
月間のデータ使用量に応じて料金が変わる
楽天モバイルの料金プランは、月間のデータ使用量に応じて以下の通りに毎月変動します。
月間データ通信量 | 料金 |
---|---|
〜3GB | 1,078円 |
〜20GB | 2,178円 |
20GB超過 | 3,278円 |
データ容量は無制限ですが、どんなに使っても最大3,278円(税込)です。「月に100GB使いたい!」みたいな大容量思考の人には特におすすめできるでしょう。

Rakuten Linkからの通話で国内通話無料
さらにすごいことに、Rakuten Linkという楽天モバイルユーザー専用のアプリを使って電話をかけると、通話料金が無料になります。デフォルトの電話ではなく、毎回Rakuten Linkアプリを起動しなければいけないんですが、とはいえオプション料金もなしで無料通話できるのはかなり強い。
1回10分などの制限もなく、文字通りかけ放題なので電話をたくさんかける人も楽天モバイルに乗り換えてしまえばOK。電話回線の品質も特に問題なし。
なお、ナビダイヤルなどはRakuten Linkでも通常料金がかかります。ただこれは他社のかけ放題でも同じ。

縛りや手数料は一切なし
楽天モバイルは携帯会社の中で初めて「事務契約手数料」「解約手数料」「MNP転出手数料」を無料にしました。
- 事務契約手数料:新規契約時にかかる手数料
- 解約手数料:解約時にかかる手数料
- MNP転出手数料:MNP転出する際に発生する手数料
解約手数料はつまり縛りのことで、これについては撤廃、または縛りの有無を選択できることがスタンダードです。他社の格安SIMの場合は手数料が有料のケースがほとんどです。つまり楽天モバイルなら、契約から解約まで一切の手数料がないのでめちゃお得というわけですな。
ちなみに当初は一部手数料が有料でした。改善したわけです。すごいじゃん!
支払いで楽天ポイントが貯まる&楽天市場でSPU適用
画像引用元:Rakuten UN-LIMIT VII(料金プラン) | 楽天モバイル
楽天モバイルの料金を支払うと、100円(税別)の支払いにつき楽天ポイントが1ポイント貯まります。例えば料金が3,278円(税込)の場合、税別だと2,980円なので29ポイント貯まります。なお、楽天ポイントで楽天モバイルの支払いに使うことも可能です。
さらに楽天モバイルを契約すると、楽天市場のポイント優遇プログラム「SPU」が適用されて、通常の+1倍のポイントが貯まります。
例えば楽天市場で1,000円(税別)の商品を購入すると、100ポイント貯まります。さらに楽天モバイル利用者なら最大300ポイントが追加で貯まります。要するに+3倍されるのでよりお得です。
クレジットカードなしでも契約可!口座振替や一部デビットカードに対応
格安SIMの多くはクレジットカードがないと契約できないので、クレカを持てない人には手が届きにくいものでした。
一方で楽天モバイルは口座振替や、一部のデビットカードでの支払いに対応しているので、クレジットカードを持てない人でも確実に携帯料金を節約することができます。
口座振替の場合は1回の引き落としにつき100円(税別)の手数料がかかります。詳しくは下記公式サイトもご確認ください。
【参考】口座振替 | お支払い方法 | お客様サポート | 楽天モバイル
デビットカードの場合は「楽天銀行デビットカード」もしくは「スルガ銀行デビットカード」での支払いが可能です。手数料はかかりません。なお、どちらのカードも無料で発行できます。楽天銀行デビットカードは審査なしを公言しているので、ブラックの人でも申し込むことができます。
【参考】クレジットカード・デビットカード | お支払い方法 | お客様サポート | 楽天モバイル
- 楽天モバイルは口座振替もしくはデビットカードでの支払いが可能
- 口座振替:1回の引き落としにつき100円(税別)の手数料がかかる
- デビットカード:楽天銀行デビットカード、スルガ銀行デビットカードのみ対応
キャンペーンが魅力!スマホが安く買える
楽天モバイルの魅力の中でも大きいのが、キャンペーンです。新規契約の上、対象スマホを購入すると最大24,000円相当の楽天ポイントが還元されます。
詳しい条件については下記記事を参考にしてください。なお、Androidの場合は最大19,000円相当還元となります。
楽天モバイルの注意点
とまぁ料金が安くて手数料や通話料もかからないので激おすすめの楽天モバイルなんですが、注意点もいくつかあるので解説します。
誤請求や通信不能など、要するにサービスが未熟
冒頭の通り、楽天モバイルはキャリアとしてリニューアルしてからまだ2年少々です。そんなこともあってか、サービス面での不満を見かけることがよくあります。実際にこれまで楽天モバイルで発生した不具合をまとめると以下の通り。
- 特定ユーザーのみ、まる1日通信ができなくなる
- Rakuten Linkで電話をかけたのに電話料金が請求される
- Rakuten Miniの出荷が半年近く遅れる(その間キャンセル方法の案内なし)
- ユーザーに無断でRakuten Miniの仕様を変更する(後に無償交換)
- 2万円を超えてスマホの割引を行う(電気通信事業法違反)
特に電話料金の誤請求といった問題はかなり致命的です。また、個人的には不満に思っていませんが、サポートの対応も遅く、「たらい回しにされるし同じことを何度も説明しないといけない」という口コミが多く見られます。
まぁ1年たった今、誤請求の話も聞かなくなったんですが、まだちょっと不安なところもあります。

楽天モバイルの通信速度は?
楽天モバイルパートナー回線でのスピードテスト結果
楽天モバイルの通信速度に関しては全く問題ありません。実際に計測してみると、少なくとも格安SIMよりは良い速度が出ています。ざっくり、10Mbps以上出れば速いと言える部類だと思います。楽天モバイルは楽天回線でもパートナー回線でも10Mbps前後なので、良い部類に入ると思います。実際自分は楽天モバイルでテザリングしてPC作業することもありますが、速度を不満に思ったことはありません。

楽天モバイルを使ってみた感想とおすすめしにくい理由
楽天モバイルが登場した当初は、「データ容量が大きいのに安い」「縛りがない」と言った点で大変素晴らしいものでした。そしてこうした特徴があるからこそ、「回線品質が悪い」といったネガティブな点には目をつぶることができました。
しかし楽天モバイルに追従して、キャリアだけでなく格安SIMからも「データ容量が多いのに安い」「縛りがない」というプランが登場し、その内容はどんどん洗練されてきました。中でもよく比較されるのが、ドコモから発表されたahamoや、auのpovo、ソフトバンクのLINEMOでしょう。
項目 | ![]() 楽天モバイル |
![]() ahamo |
![]() povo2.0 |
![]() LINEMO |
---|---|---|---|---|
月額料金 |
|
2,970円 | 0円 |
|
データ容量 |
|
20GB(海外含む) | 0GB(128kbpsで使い放題) | 20GB(LINE使い放題) |
制限時 通信速度 |
|
最大1Mbps | 128kbps | 最大1Mbps |
かけ放題 |
|
|
|
|
通話料金 | 20円/30秒 | 20円/30秒 | 20円/30秒 | 20円/30秒 |
新規契約事務手数料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
MNP転出手数料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
解約手数料(縛り) | 無料(なし) | 無料(なし) | 無料(なし) | 無料(なし) |
店舗での契約 | 可能 | 可能(有料) | 不可 | 不可 |

このように他社が楽天モバイルと対抗してくる中で、楽天モバイルの優位性な失われていったように思えます。例えば楽天モバイルは「月間のデータ使用量に応じて料金が変わる」のが斬新な特徴でしたが、その特徴はpovoがトッピングを導入したことで斬新とも言えなくなりました。
また当初は「1GB以下なら無料」という特徴がありましたが、後々povoが「トッピングなしなら基本料金無料」を、LINEMOも「ミニプランなら6ヶ月間実質無料キャンペーン」を提供するなど追従されました。その後結局、楽天モバイルの1GB以下無料は廃止されました。
同じくRakuten Linkの通話料無料も、LINEMOが「かけ放題オプション1年間無料」を提供し始めたことで優位性が崩れました。
この通り、楽天モバイルが優れていた特徴はことごとく他社に並ばれています。その結果、わざわざ電話が不安定な楽天モバイルと契約するメリットはだいぶ薄れてきたという印象です。
あと残っている楽天モバイルの強みと言えば、「3,278円(税込)でデータ容量無制限」ということくらいでしょう。実際自分も楽天モバイルのポケットWiFiを固定回線代わりとして使っていますが、逆に言えば固定回線として使う必要がなくなったら解約しようと思います。
- 月間データ使用量に応じて料金が変動
- Rakuten Linkからの発信で通話料金無料
- 契約から解約まで一切の手数料が無料